栃木レザー株式会社×インスタグラマー高倉絵理さん
令和元年9月下旬、インスタグラマーの高倉絵理さんが、(株)三竹産業の代表取締役である麻生和彦さんとともに、こだわりの天然皮革を生産する栃木レザー(株)を訪れた。
普段からレザーアイテムを愛用している高倉さんだが、タンナーを見学するのは初めてとのこと。一方、麻生さんは自社で展開するANNAKというブランドにおいて、栃木レザー(株)の革を使ったベルトなどを製造しており、生産工程も何度か見学しているという。
この日は、栃木レザー(株)の山本昌邦社長が自ら案内役を買って出てくれた。いきなり工場に出向かず、まずは革ができるまでの映像を見て予習。
続いて工場へ移動し、原皮を見せてもらう。高倉さんは山本社長の話を興味深そうに聞きながら、気になったことをどんどん質問する。
高倉さん
「天然皮革と合皮の違いはどこに現れますか」
山本社長
「やはり堅牢性ですかね。合皮は裂けることがありますが、天然皮革はまず裂けません。風合いも美しいですよ」
そして、いよいよ栃木レザー(株)の大きな特徴のひとつである石灰槽の前に到着。
山本社長
「うちの工程のキモのひとつです。先ほどの原皮を一週間石灰に漬けて脱毛します。アルカリの強い温泉に浸かっているようなものですね」
山本社長が手にした皮は、すでに毛が抜けている。高倉さんも実際に触ってその感触を確かめ「つるつるしてますね」と、驚いていた。
石灰槽を見学したら、今度はピット槽の前へ。
山本社長
「ここで3~4ヵ月かけて皮をなめしていきます。はじめはタンニンの薄い液体に皮を漬け、順に濃い液体へと漬け込みます」
高倉さん
「良質な革をつくるために、一つひとつの作業を丁寧に行っているんですね」
このほかにも、職人さんによるハンドセッターなどを見学。高倉さんはその技術の巧みさに「感激しました」と、話してくれた。
麻生さんは今回で5、6度目の見学になるが、いつ来ても工程を見るのは面白いという。
麻生さん
「製造工程は昔からずっと変わらず、伝統的な手法を採用されている。世界的にも稀なタンナーさんだと思いますね」
高倉さんもまた、たくさんの発見があった。
高倉さん
「職人のみなさんがいきいきと楽しそうに働いていて、とても印象に残りました。一番インパクトがあった工程は石灰漬けです。少し触らせてもらいましたが、毛が本当に溶けていて、皮が革になっていく工程がよくわかりました。革製品をより大事にしようという気持ちになりましたね」
今回の見学で得るものが多かったという高倉さん。次は(株)三竹産業に足を運び、栃木レザー(株)の革を使ったプロダクトがどのようにつくられるのかを学ぶ。