株式会社 モリヨシ×インスタグラマーmihoさん
令和元年9月中旬、インスタグラマーのmihoさんが、レザーシューズ&アクセサリーブランド『tokyo toff.(トウキョウ トフ)』を展開している大河なぎささんとともに、兵庫県たつの市のタンナー、(株)モリヨシを訪れた。
mihoさんは、今回が初めてのタンナー訪問。一方の大河さんは、首都圏のタンナーを見学したことこそあるものの、たつの市のタンナーを訪れるのは初。一年前に偶然(株)モリヨシの森脇和成さんと知り合ったことから話が盛り上がり、今回ついに念願が叶った。
工場に到着したふたりは、そのスケールの大きさに驚いた様子。森脇さんとあいさつをかわすと、原皮の処理から工程の見学をスタート!
森脇さん
「人間と一緒で動物にも個体差があるので、一枚ずつ個性が全然違います」
森脇さんの説明を受けて、ふんふんと頷くmihoさん。ダイナミックに回転するドラムを見たり、タンニンなめしとクロムなめしの違いを質問したり、進んで革のことを理解しようとしているのが伝わって来た。
一方で大河さんは、真剣な眼差しで一つひとつの工程を追う。普段はとてもにこやかだが、ふとした瞬間にプロフェッショナルとしての表情が見え隠れする。
なめしと染色を見学したふたり。mihoさんは積極的に質問を重ねる。
mihoさん
「古そうな機械が多いですけど、どれくらい使っていますか」
森脇さん
「20~30年くらい。直しながら使っています」
mihoさん
「革の製造方法は変わっていますか」
森脇さん
「基本はあまり変わっていませんね」
続いて、屋外の乾燥場へ移動すると、ふたりから感嘆の声があがる。mihoさんも大河さんも思わずスマホを取り出した。
mihoさん
「季節によって乾き方も違うのでしょうね」
森脇さん
「梅雨はとくに大変で、下手したらカビが生えることもあります」
続いて2階の仕上げ場へ。オートスプレーによる染色・加脂、アイロンがけ、カラーボックスを使った色合わせなどを見せてもらう。森脇さんは半裁した革をふたりに見せながら、しわの位置で部位を説明していく。
mihoさん
「一つひとつ仕上がりが違うのはどうしてですか?」
森脇さん
「薬剤の違いが大きく影響します。ちなみに、一般的にいわれる革の匂いは薬剤の匂いです」
mihoさん
「そうなんですね! ちなみに、この大きさだとカバンならいくつできますか?」
森脇さん
「4つ分くらい取れますね」
その様子を見ていた大河さんは、「いい質問をたくさんしていますね」と、mihoさんの積極的な姿勢を微笑みながら見つめていた。
最後に、大河さんが注文した革とご対面。タンニンなめしで、しなやかな風合いだ。大河さんは完成度に大満足らしく、「オーダーどおりの革でうれしいです」目を輝かせていた。
次にふたりが会うのは、東京にある大河さんの工房。mihoさんは、「タンナーさんを見学したことで、ワークショップがより楽しみになりました!」と、笑顔を見せてくれた。