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日本の革Japanese Leather

JIS規格における革

「革」「レザー」と呼ばれる製品は、
牛や豚などの動物の皮をなめして作られたものだけを指します。

最近、サステナブルやエコをアピールした「〇〇〇レザー」という製品をよく見かけませんか?この「〇〇〇」には、植物名や果物名が入ることが多いです。しかし、名前に「革」や「レザー」とついていても、牛や豚などの動物由来の革とは全く異なる製品です。

これらの製品には植物由来のものだけでなく、不織布や合成樹脂を利用したものもあります。これらは合成皮革や人工皮革と呼ばれ、100年以上前から制作・販売されており、広く知られています。

「革」「レザー」とは、単に見た目や風合いにとどまらず、
原料としての動物の皮の使用や、その加工方法にもおよびます。

丈夫で、保湿性があり、吸湿性にも優れ、成型性がよく体や手足に馴染みやすい――という特性が、私たちが革を古来より利用してきた理由のひとつです。革は実用的であり、畜産副産物としても長く身近に存在してきました。その特性は他の天然素材では得がたいものであり、唯一無二と言えるでしょう。

ただ、近年のさまざまな技術や開発の進歩により、“動物由来”ではない原料から、革やレザーに近い特性を持つ素材が作られるようになりました。これらの素材は「合成皮革」や「人工皮革」と呼ばれ、動物由来の革やレザーと並行して広く認知されるようになりました。

どちらの素材にも一長一短があり、目的・用途によって住み分けがされてきましたが、ここにもうひとつの要素が注目されるようになってきました。それが、サステナブルやエコといった観点です。

サステナブル

見た目の美しさや風合いを模倣し、その他の特性はまったく別素材である「〇〇〇レザー」。それぞれに素材由来の特性を持ちつつも、一様に「レザー」との名称を付けることで、動物由来の「革」「レザー」との境界線を曖昧にしています。
一方で、サステナブルやエコといった観点が、動物由来よりも優れているとの誤解を招く情報が流れています。そもそもの動物由来の「革」「レザー」は畜産副産物であり、歴史的にも有効活用されてきたサステナブルな素材であることは間違いありません。現在のように、「革」「レザー」というワードが動物由来ではない素材に使われることは、消費者の誤解を招き、本来の「革」や「レザー」が持つ特性が誤解されることにつながります。

このような状況を踏まえて、2024年3月に、JIS(日本産業規格)では、「革」「レザー」と呼べる製品について「動物由来に限定する」と規定されました。

「革」「レザー」と呼べる背製品は、動物由来のものに限定する

これにより、例えば、アップル・キノコ・サボテンなどの素材を「〇〇革」「〇〇レザー」と呼べなくなりました。「革」「レザー」は動物由来のものであることが絶対条件になります。また、革を細かく粉砕し、シート状に加工したものは動物由来であっても「革」「レザー」の表記は使用できません(「皮革繊維再生複合材」と表記します)。これは、「革」「レザー」が持つ本来の特性が失われている場合が多いためです。

「革」「レザー」の特性を理解し、
動物由来の製品を選ぶことがその価値を実感できる最善の方法です。

「革」「レザー」は本来、動物由来の特性を持った製品です。消費者の皆様が本来の「革」や「レザー」の特性をよく理解し、他の製品と比較して選び・使用できるように、業界では「革」「レザー」規定の周知を広く進めています。

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