【日本革市】NIHON KAWAICHI

きめ細やかな感性と、確かな「なめし」の技術。

一般社団法人 日本タンナーズ協会 Tanner's Council of Japan
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8. 革の仕上げ

なめし工程を経て「皮」から「革」が完成しますが、革は動物の皮膚からできており、傷があったり、 繊維密度などが場所によって異なっていたりと、「天然素材」であるためばらつきの多い素材です。
革の仕上げは、傷などを目立たなくし、均一化させ、見た目や風合い、耐久性など、使用目的(商品)にあった革に仕上げます。

仕上げ前作業(染色・加脂工程)

  1. 革に色を付ける

    染料

    染料 革の繊維の奥まで入り込み「染める」方法。
    浸透しやすく見た目の自然な風合いを損なわないが、耐水性が低く色落ちがしやすい。

    顔料

    顔料 革の上に色を「乗せる」方法。
    着色になるので、鮮やかな色が出やすく、色落ちなどもしにくい。
  2. 革を柔らかくする

    加脂

    革に油を加えることでなめし後の革の繊維が乾燥により硬くなるのを防ぎ、柔らかくする。

    空打ち

    水を入れないドラムに革を入れて回転させ柔らかくする。

仕上げ作業(仕上げ工程)

  1. 下塗や中塗りで染料や顔料を「塗装」する

    アニリン仕上げ

    塗膜の透明度が最も高く、革の銀面の特徴をはっきり見える仕上げ。
    基本的には染料を使い、透明度の高い光沢が特徴的。

    セミアニリン仕上げ

    基本はアニリン仕上げと同じだが、革の傷を隠したり色を均一に染めるために顔料を少量混ぜて使用する。

    カバーリング仕上げ

    顔料をメインに使用し、塗膜の透明度はもっとも低い。
    重く、色調の鮮明度が低いベタッとした艶が出る。

  2. 耐久性などをあげるためにトップコートで特殊な「仕上げ剤」を使う

    カゼイン仕上げ

    天然物系の仕上げ剤(カゼイン)や染料、ワックスを配合したものを塗布する方法。
    カーフなど革の銀面の良さを活かすための仕上げに使われる。

    ウレタン仕上げ

    合成樹脂などを接着させて仕上げる方法。
    着色剤には顔料が使われることが多く、均一に綺麗に仕上がるが革本来の見た目は失われがち。

    ラッカー仕上げ

    ラッカーで塗装する方法。光沢感があり、耐水性や耐摩耗などが強くなる。

  3. 見た目や手触りなど革の表情を決める「仕上げ」
    (1)ヌメ革
    (2)銀付き革
    (3)ガラス張り革
    (4)シュリンク革
    (5)スエード
    (6)ベロア
    (7)ヌバック
    (8)バックスキン
    (9)エナメル革
    (10)床革
    (11)型押し革
    (12)オイルレザー
    (13)ウォッシュ加工
    (14)クラック加工
    (15)パンチング加工
    (16)プリント加工
    (17)焼き加工
    (18)アンティーク加工
    詳細は「9. 仕上げの種類と用途」を
    ご覧ください。

    染料と顔料の違い

    染料 顔料
    色彩 透明性がある 隠ぺい性がある
    状態 溶剤に溶解している 溶剤に分散している
    粒度 粒子が小さい(分子レベル) 粒子が大きい
    安定性 分離をしない 沈降、分離をする
    耐光性 光に弱く、変色・退色しやすい 光に強く、変色・退色しにくい
    着色状態 素材に浸透し着色する 素材表面を覆い着色する
    発色 素材の色の影響を受ける 素材の影響を受けない
    メリット 発色が鮮明
    グラデーションが作りやすい
    定着すると色移りしやすい
    白がある
    デメリット 移染(色移り)をする
    白が無い
    濃淡が付けられない
    混色するとくすむ

仕上げ後の作業

革製品を長く使い続けることができるよう、革の大敵である水や汚れから守る「防水加工」や「防汚加工」などを施すこともある。

参考文献:一般社団法人 日本皮革産業連合会
『革のプロが教える、レザーの基本講座』
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  • 日本タンナーズ協会とは