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革市通信KAWAICHI COLUMN

ちょっといいモノを毎日に2022年06月17日

夏にひとつは持っていたい、「撥水加工」のレザーアイテム

日本革市choice / レザーアイテム特集

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夏にひとつは持っていたい、「撥水加工」のレザーアイテム
スペシャリティストア出身の鎌倉泰子さんが、日本中から集めた本革製品の中から、バイヤー目線、ユーザー目線でレザーアイテムをご紹介します。

6月は衣替えや梅雨入りの季節。子供の時からの習慣のようなものでなんとなく暑くて雨が多いイメージを持っていませんか?でも、ここ数年の日本の月別降水量を調べましたら、一番雨が多い月は毎年全然違うのですね。雨が多いのは7月だったり8月だったり、10月だったり!

そうは言っても湿度もあがり、夏になって濡れた手でバッグやお財布を触ることも増えるこの時期。使い続けることで進むエイジングも本革の魅力ですが、今回は「撥水加工」が施されているなどして、比較的お手入れが簡単で、毎日使いたくなる本革アイテムをご紹介いたします。

「日本革市」大人気ブランド「chi.wata」(チワタ)の小さめバックパック

薄く、軽く仕上げた牛革にワックスコーティングをして、撥水機能を持たせました。アンティーク調の色調が美しい小さめのバックパックです。落ち着いた印象の3色展開で、控えめな個性とこだわりが感じられる色とデザイン。柔らかい素材で見た目も触り心地もソフト。夏の淡い色のウェア、生地の薄いウェアにもコーディネイトしやすそうですよね。

株式会社 chi.wata

(メーカー:株式会社 chi.wata

3wayバッグはご旅行にも

写真ですと、マチ無しのブリーフケースのようにも見えますが、スナップボタンの付け替えでマチ13㎝のボストン型に。更にストラップの付け替えもできる、3wayの本革バッグです。革表面への撥水加工と革内部への防水加工で、水や油汚れから素材を守ってくれるスコッチガード(TM)技術を用いて、独自に開発された本革「モンスーンレザーⓇ」を使用しています。濃淡のあるヴィンテージ風のカラーのレザーを、パイピングとバイカラーで仕上げました。マチ無しの長方形、マチを作った柔らかな丸みのあるシルエットを、職人の丁寧な仕事が際立つパイピングがシャープに引き立てます。

エールック株式会社

(メーカー:エールック株式会社

そうそう、このバッグ。2019年にクアラルンプールで開催された「JAPAN LEATHER PRIDE」でも人気があったお品物なんです。日本が大好きで、バカンスのうち年に1度は必ず日本に行く、というマダムがとても気に入ってくださいました。マチがないのでトランクにも入れられるし、大きな荷物が増えたら、マチを作って肩にもかけられるから旅行の時にいいわ!とおっしゃっていました。雨が少ない国のかたでしたので、クアラルンプールのようにスコールは無いけれど、と日本の四季のお話ができて楽しかった思い出です。(年に数回バカンスがあるうちの1回...。いいな...。)

傘をさしている時も持ちやすそう! 台形マチのショルダーバッグ

先に紹介した「モンスーンレザー」を使った便利バッグをもうひとつ。大理石のような柄が美しく映える淡い色から、写真のような鮮やかな色まで、7色もあるので迷ってしまいそうです。

こちらもマチに特徴があります。横から見ると台形になっていて、底部は10㎝のマチがありますが、開口部に向かって細くなっています。ストラップを短めにして持つと、脇の下にきれいに収まり、とても持ちやすいんです。ファスナーがあるので防犯面も安心ですよね。よく出し入れするものは、外側のポケットに入れて体側に。ストラップはバックルと穴が無いタイプですから、アウターのボリュームやファッションに合わせてミリ単位で自由に調節していただけます。

エールック株式会社

(メーカー:エールック株式会社

雨の日には箔加工もアリです

ちょっとこちらで「箔加工」のアイテムをご紹介させてください。

「箔加工」は本革の上に膜を張ったような状態です。一般的な本革の風合いを存分に残した、染色と色止め加工のものよりも、水が染み込む可能性が低くなります。比較的お手入れも楽な革のひとつとして、この時期に使うのにお勧めできます。

こちらは、牛革にメタリックな箔加工をし、さらに細かなエンボス加工をしてあります。優しい光の乱反射が繊細で美しく、持つ人、見る人の気持ちを明るくしてくれるような華やかなアイテムを揃えた、n.numberの「In Her」というコレクション。女性ひとりひとりが持つ、多角的な内面の美しさを表現したシリーズです。通帳が入るシンプルなケースと、お財布機能がある内装が別々になっているという、ちょっと珍しいレザーアイテム。とてもシンプルに見えますが、こちらでカード、お札、コインは中でちゃんと整理して収まっているんですよ。ゴールド、シルバー、ブラックの3色展開です。

SIMPLE SENSE

(メーカー:SIMPLE SENSE

オリジナル素材「ウォーターリンクレザー」のミニ財布

前回のミニバッグから続いてしまいますが、色がきれいで目をひく「ウォーターリンクレザー」。こちらはL字型のミニ財布です。内側もきれいな色!ブラックやトープなどのベーシックカラーの他に、まぶしいようなピンクやイエローもあります。

特殊な成分を内部まで浸透させてあって、水に漏れても、浸透して硬くなったり表面が割れるような劣化は少ないそう。水で手を洗うことも多くなりましたし、毎日使うもので水分、汚れに強いというのは嬉しいですよね。キズや汚れが目立ちにくいエンボスタイプ。長く、きれいに使っていただけます。

株式会社 リーブス

(メーカー:株式会社 リーブス

数年前までは、「経年変化」が本革の魅力として表現されている事が多かったと思います。けれど最近はそこに「軽さ」「撥水」「防水」などが加わって、本革の魅力も多種多様。使い方、使うシーンによって、たくさんの選択肢の中から性質の違う本革を選べるようになりました。「日本革市」では「軽くて使いやすそうなものが色々あって驚いた」「水に強い革を初めて知り、革製品の新しい技術を知った」など、驚きやお褒めの言葉をいただくこともあり、メーカーの方々も私も嬉しく思っています。

「日本革市」Webサイトで「ジャパンレザーアイテム」「カテゴリーから探す」、と順に指定していただくと、アイテムが一覧で表示され、写真の下に「軽量」「撥水」などの特徴が書いてあります。是非ご覧ください。

各地を廻るイベント「日本革市」は、各メーカーのデザイナーや職人が会場におりますので、お選びいただいたお品物を安心して使い続けていただけるよう、お手入れ方法などを直接お伝えしています。「素材から作りまでメイドインジャパン」ですもの。「日本革市」に限らず、革製品を選ぶ時は「お手入れ方法」も必ずチェックしてくださいね。私もまだまだ勉強中です!「日本革市」Webサイト内の「革製品のお手入れ」も是非ご参考になさってください。
あ!絶対にお気をつけいただきたいのが「消毒用アルコール液」の類です。これはどんな加工の革にも大敵です。ハンカチを忘れずに。

次回の7/29(金)の革市通信は見つけるとなんだかかわいくて触っちゃう!「がま口特集」です。
それでは、また。

文/鎌倉泰子

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