12月ってこんなだったっけ?というような温かい今。各地で始まっているクリスマスマーケットやイルミネーションを見にいくのにも、夜でも過ごしやすくなっていると思います。冬の澄んだ空気を楽しみながら、外出も楽しい12月。家族やお友達同士での気軽なごはん会でも、なんとなく「何か」、プレゼントを持って行きたくなったり、ちょっとおしゃれしたくなったりする師走のお出かけ。こんな時期に「日本革市」がお勧めしたい、レザーアイテムをご紹介させてください。
気持ちも手元も華やぐ ミニバッグ兼お財布
こちらはちょっと変わった長財布。調節できるマチがたっぷりしていて、機種によってはモバイルも入りそう。コインは背面のポケットに入れるようになっているので、中はカードと紙幣だけですっきり見えます。型押し、箔加工を組み合わせた上品な素材が魅力のひとつ。華やかなシーンでクラッチバッグのように持っても映える、機能的なお財布です。
「日本革市」のイベントへのご出展は多くないですが、「デザイナーさんに会いたい!」というファンも多いブランド「n.number(エヌ ナンバー)」。女性の活躍を応援してくれるような物作りとSNSが素敵なんですけど、男性にも選ばれている革小物ブランドです。来年もがんばりたい自分へのプレゼントにも。
「革市通信」の第1回目に、インタビューもさせていただいています。「これを手にする時、どんな気持ちになるか」を考えてデザインされているのだそう。「クリエイター」と「デザイナー」の間をたおやかに行き来する素敵な女性です。インタビューはこちら。
袖口からちらっ 華と艶のある男性のアクセサリー
「アクセサリー」と書かせていただきましたが、「Apple Watch」のベルトです。貴金属のジュエリーはつけないかたでも、時計はビジネスパーソンの必需品ですよね。スマートフォンがあるので、腕時計さえも必要ないかたもいらっしゃるのかもしれませんが、女性のファッションと比べるとアイテムの制約がある男性のファッションの中では、「小物」は個性を表現する大切なツール。腕時計のベルトもそのひとつです。マットな布帛のスーツスタイルでも、カットソーにラフなボトムを合わせたオフスタイルでも、ツヤ感のある革小物がひとつあるとコーディネイトに立体感やいきいきとした表情が生まれます。
「PARLEY」のコレクションのひとつ「クラシック」にしかないこの質感はオリジナルのテクニック。カーフレザーにグラデーションを施した深みのある3色です。お食事の席で、ちょっと飲み物に手を伸ばした時、視線が集まりそうですね。
「きちんと感」のあるミニポシェット
ジャケットを羽織る時に、スタイルを崩すことなく気軽に持てるバッグってどんなものをお持ちです?ショルダーバッグだとカジュアルすぎるし、ボディバッグではウェアのシルエットが崩れてしまいます。クラッチもいいけど、もう少し気取らない雰囲気で...。
こういう時は、「オールレザー」でシルエットがかっちりして、きちんとした印象もある「ミニポシェット」一択です。ブラック、ブラウンの定番色の他に、ベーシックカラーに合わせやすいスモーキーな3色を用意しています。合わせるシューズがブラック系でもブラウン系でも大丈夫そう。
ストラップは穴無しのバックルタイプで自由に長さが変えられます。厚手のアウターの時とシャツ1枚の時とではストラップの長さは大きく変わるので、嬉しいですよね。女性にも男性にもお選びいただいています。
お札は折りたくない!けど小さめのお財布がほしい
小さめバッグの時に必要なのが小さめウォレット。でも、お札を折るのは面倒だし折り目が嫌、というかたに。たくさん入れてもファスナーできちんと閉めて収められるし、この「手品」みたいなデザインは、ギフトで差し上げても喜ばれそう。
...って写真で見ていただいても少しわかりにくいのですが、真ん中のコンパートメント部分が、お財布の底から数ミリ浮いているんです。なので、ファスナーのすぐ横からお札を滑りこませると、真ん中のポケットの下をするっと通って反対側に出てくる...。自分でお札を折ることなく、この2つ折り財布よりも小さいお財布の中にきれいにしまえちゃう。詳しくは、メーカーサイトの動画でご覧ください!
この細くて長い「タッセル」がイイ仕事をしている!と私は思っていて。まず、とても持ちやすいし、これが付いているのとそうでないのとでは、印象はだいぶ変わりませんか?お洒落な気がします。
ご家族で集まるクリスマスディナーや、忘年会を兼ねたお友達同士でのごはん会。「ちょっとしたプレゼント」を持っていく機会も増えるこの時期、「シンプル、便利で、長く使えるもの」を選びたいなら、革小物も選択肢にぜひ。
使い道は使うかたに委ねる便利なポーチと、「紙の本」が好きなかたにはきっと喜んでいただける文庫本サイズのブックカバーです。
迷って選ぶ時間も楽しい 12色のレザーアイテム
薄くても弾力がある、ふわっとしっとりしたカラフルなレザーを使用。職場のデスクに置いてもしっくりくるベーシックカラー、大きなバッグの中でも見つけやすいカラフルな色を揃えた12色展開です。
ブックカバーは便利な栞付き。厚さに合わせられる余裕を持った大きさがあるのも良いですよね。
どちらも神戸のレザーブランド「Kiichi(キイチ)」のもの。港街生まれですもの、「アンカー(錨)」のエンボスがアクセントです。
感謝の気持ちや楽しい時間を彩る、JAPAN MADEの革製品。ギフトシーズンの12月は6アイテムをご紹介させていただきました。「日本革市」Webの「JAPAN LEATHER ITEM」では、アイテム名の他に革の種類やお気に入りの「タンナー」名でも検索ができます。本革初心者のかたにも、革好きさんのかたにも合った検索方法がございますので、試してみてくださいね。
2023年も残りあと2週間ほど。年末年始のお休みを楽しみにお仕事をラストスパートで頑張るかた、サービス業のかたは1年のうちのいちばんお忙しい時期をお過ごしのことと思います。そんな時でも、家族や気心の知れたお友達の存在は、疲れを癒してくれたり、明日の元気をチャージしてくれたりしますよね。そんなかたがたへの感謝もかしこまると言いにくかったりもするけれど、クリスマスは「モノ」に託して伝えられる時。未来が予測しにくいこの頃、「会いたい人」や「心躍る物」との出会いを大切にしたいな、と思えます。
今年の「日本革市」も無事、各地を廻ることができました。ご来場くださった皆さま、北は仙台、南は熊本までをご一緒したご出展者の皆さまに、改めてお礼を申し上げます。どうもありがとうございました。また来年、お会いできるのを楽しみにしています。ハッピーなクリスマスを過ごし、良いお年をお迎えください。
日本の革業界でお仕事をするまでは、この私も「本革=ヨーロッパ」のイメージを持っていて、その理由がまず「色」でした。でも今は日本製の革製品の幅広い色調や質感の豊富さの魅力を知り、選択肢の多さが楽しめるようになったと思います。あちこち歩いて探すのは大変すぎるから、まずはウェブでアイテムや色の目星をつけて絞り、実際に手に取れるところへ行ってみるなど、ギフトの選びかたも変わりました。「日本革市」のイベント、ウェブが共に、皆さまのギフトライフ(?)のお役に立てるよう、長く愛されるものをご紹介できるよう、来年もみんなで精進して参りますね。来年も「日本革市」「革市通信」をどうぞよろしくお願いいたします。
文/鎌倉泰子