本革を2つの技術で仕上げた伝統的素材
「印伝」は適度な強度と柔らかさがある「鹿革」と、日本の美を象徴する素材のひとつである「漆」の組み合わせでできる伝統工芸。葉にそっと包まれるようにして、白く小さい鈴のような花を咲かせる「スズラン」。清楚なイメージがあり、「純粋」などの花言葉を持っているスズランのモチーフを印伝の柄として使ったハンドバッグ。白漆でスズランをかたどり、その周りを、何枚もの型紙を用いて刷毛によって生地を捺染(なっせん)する技術「更紗(さらさ)」で総柄に仕上げています。スズランの花を囲む葉のような、なだらかな曲線を描いた開口部に、細めのハンドルを合わせて上品な雰囲気を作っています。広めのマチと内側の2つのポケットで、お出かけに必要な小物をきちんと収納できます。明るく落ち着いたピンクベージュの裏地も、お荷物の視認性を高めます。手に提げても、肩に掛けても優しく馴染む印伝ならではの軽さと質感をお愉しみください。
こちらのメーカーの製品ですIntroduing Maker
一子相伝の伝統技法で精緻な美を表現する甲州印伝
株式会社 印傳屋上原勇七(山梨県)
株式会社 印傳屋上原勇七の創業は1582年。江戸時代に入ると、遠祖の上原勇七が鹿革に漆付けする甲州印伝を創案し、その技法を用いた巾着などが粋を好む洒落者の間で流行。当時の様子が『東海道中膝栗毛』に記さ……
こちらのタンナーの革を使っていますIntroduing Tanner
職人の繊細な仕事が唯一無二のソフトレザーを生み出す
伊藤産業株式会社(埼玉県)
日本のタンナー集積地のひとつとして知られる埼玉県草加市。この街に初めてタンナーが進出したのは1935年のこと。豊かな水源を持ち、革問屋が集う東京・浅草に近いことを理由に、東京が手狭になった職人たちが続……