素材から作りまでメイドインジャパン。
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日本の皮革製品メーカーMaker

たつのレザーの風合いを活かしたプロダクト
レリップ株式会社(兵庫)

1シンプルで機能的な製品をつくる

レリップは、たつの市を拠点にする革製品のメーカー。共同オーナーは、中嶋皮革工業所の代表を務める中嶋幹夫さん。2010年、「革で生活を守る」(Leather Life protect=LeLip)をコンセプトに創業し、バッグをメインに革製品を製造。市内には直営店も構え、地域の人々にも親しまれている。
今回取材に応じてくれたのは、幹夫さんの次男でもある将智さん。帽子店で縫製などの修業を積んだ経験があり、製造の全工程を担当するほかに、デザイナーとしても活躍している。
「ものづくりをする上で常に心掛けていることは、革の魅力を引き出すことです。あまり装飾に凝りすぎず、金具は使わないことをコンセプトに、シンプルで機能的なものづくりを目指しています」
将智さんがこう話すと、そばにいた幹夫さんが「レリップは、ただバッグを売るんちゃう。革を売るんや。革を売るための一つの手段として形にするだけや」と、持論を展開する。ふたりは革やものづくりについて、常日頃から語り合っているようだ。

2洗練された独自ブランドを複数展開

レリップはOEMをメインにしているが、自社ブランドもプロデュース。それぞれ特徴の異なる複数のブランドを展開している。
「Marélice(マレリス)」は、専属契約をしているフランス人のデザイナーが手掛けるブランド。表面にステッチを見せないスタイリッシュなプロダクトとして人気がある。
「Red Line(レッドライン)」は、レリップのイメージカラーである赤を活かし、赤い糸を使って縫製した斬新なアイテムを製造。このブランドに関しては、将智さんがデザインを担当している。
「少人数で回している会社なので、僕はサンプルをつくって、営業して、商談して、という流れを一通りやらせてもらっています。もちろん、受注が決まったら製造もやりますよ。一番うれしいのは、注文をもらえたときですね。技術が信用されたという実感があります」
たつのレザーの風合いを活かし、一つひとつの製品を丁寧な縫製でつくっていく。堅実な仕事ぶりが評価され、近年は各方面から仕事が舞い込んでくるようになったそうだ。

3父に頼らず独力でブランディングを目指す

メーカーとして少しずつ知名度を上げているレリップだが、ジャパン・レザー・プライド・タグにはどのような思いを抱いているのだろうか。
「メイド・イン・ジャパンの革をアピールするという取り組み自体は、とてもいいことだと思います。ただ、レリップの製品にこのタグをつけていたら、『親父に頼っている』と思われますよね(笑)。だから今は付けていませんが、OEMの製品には推奨しています」

2018/3/13 公開
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